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モルフォの会社概要
社長
平賀督基
東京大学理学部情報科学科卒の本物の技術者だね。社長がトップ技術者ってのはグーグルにも共通することだけど、ネット業界で爆発的に伸びる会社の一つの特徴としてあると思う。そこに経営スキルが備わると最強になるわけだけど、平賀社長はそんな匂いを感じさせる。
本社の住所
東京都千代田区西神田3-8-1 千代田ファーストビル東館12階
技術特許関係の会社だけに人材を集めなきゃいけないから、東京なのは当然。韓国とアメリカにも拠点がある。
社員数
71名
社員数は少なめ。
平均年収
627万円
平均年齢38歳。専門職の割には意外と安めな気もする。
株価
5820円
権利確定日
次回は2017年10月末が予想
時価総額
約306億
将来性を見込まれての時価総額。
過去4年の業績
単位/億 | 売上 | 営利 | 経利 | 当期 |
2016 | 21.4 | 8.2 | 7.5 | 5.1 |
2015 | 20.4 | 7.4 | 7.9 | 6 |
2014 | 14.1 | 3 | 3.3 | 3.1 |
2013 | 10.5 | 0.5 | 0.7 | 0.3 |
順調な右肩上がり。社長は経営センスもあると思う。
予想PER
46.7倍
普通に考えたら割高だけど、それだけ期待されているということでもある。許容範囲内。
貸借対照表から財務分析
2017年度2Q時のデータを参照する。
現金化がほぼ確実で簡単なモノ
キャッシュ31億円、売掛金5.3億円。合計36.3億
負債総額
約3億円。
ネット現金
約36億
財務は極めて優良。ファブレス企業なので、現金が豊富と言ってよいだろう。
事業内容の分析
カメラデバイス事業とネットワークサービス事業の二つからなる。
カメラデバイス事業
スマホ向けのソフトウェアが中心となっている。2016年セグメント売上18億利益12億、中国向けと車載向けカメラの需要が増加する一方、スマホ向けは出荷台数の影響もあり、売上逓減。車載向けは今後モルフォの成長源になる可能性は高いし、スマホ向けもなくなるということはないだろう。なので、心配の必要はないと思われる。
ネットワークサービス事業
売上3.1億、利益1.3億。建設、ファクトリーオートメーション、放送向けと拡大し、昨季の売上1.4億から大きく伸ばしている。今後MRなどの拡大で360度カメラの普及によるモルフォの活躍の場が増える可能性がある。現実世界のデータを取り込んで表現する際のカメラ機能としてのチャンスはあるはずだ。このへんはキャノンマーケティングジャパンなどがライバルになる可能性がある。
今後の株価急騰への材料・成長性
新しい提携
全てのカメラに知能を持たせるというのがモルフォの現在のスローガンである。知能というからには、画像認識能力の向上とDeepLearningによるビッグデータ解析能力、判断能力向上を目指しているのだろう。その戦略は、自動運転にも通じるしセキュリティ関連など、様々な応用が期待できる。
自動運転関連で言えば、デンソーとの提携が既に発表されているが、他の自動車会社との提携も当然期待されるだろう。また、セコムなどのセキュリティ企業との提携も期待したいところだ。
実際に2016年1月の株主総会で、ドローンメーカーと話し合いが行われている旨が話されたらしい。ドローンを使用したセキュリティシステムが構築される日もいずれ来るのではないだろうか?
ちなみに、株主総会でイメージしている会社としてDLB(ドルビー)が挙げられた。時価総額は51億ドル。約6000億円だ。社長にはぜひ、モルフォをその領域まで連れていっていただきたいものだ。
新興国市場の開拓
中国はもちろん、アジア圏の経済が活性化し、スマホなどハイテク機器が普及すればそれだけモルフォの活躍の場は広がる。ソフトウェアの企業なのでライセンスで収益を上げられる強みがもろにでる形だ。インドは将来的に期待できるし、中国において積極的に営業活動している点は好感が持てる。また、たくさんライセンス提供できている割には社員も少なくコストもかかっていない。社長の裁量の良さなのかは分からないが企業としての優秀さは感じる。
まとめ
まつやん的には買い。ポテンシャルを考えると、600億ぐらいは妥当なのではないか?技術をマネタイズ出来ている点が素晴らしい。社長の頭の良さもGOOD。
買い煽り
- ドローン・自動運転など新規の材料が期待できる
- 売上・利益共に成長し続けており、社長の経営の上手さを感じる
- 技術も高く、その技術を売上につなげる能力もあり、今後の成長戦略もはっきりしている
売り煽り
- 時価総額は期待が織り込まれている
- まだ小さな企業なので、グーグルなどの大企業が同じ領域に参入した際にマネーパワーに勝てるのか疑問