フィンテック関連銘柄一覧|本命はGMOペイメントゲートウェイ

フィンテックとは金融のFINANCIALとInfomation Technologyを掛け合わせた造語である。まつやんがこの言葉を初めて聞いたのはソフトバンクの決算説明会で孫正義がSoFiへの出資について説明していた時だ。

フィンテック関連企業で既に成功している会社で最も巨大なもののひとつなので、まずはSoFiのビジネスモデルについて考察する。

 

SoFiとは

学生ローンの会社で既に40億ドル(5000億円の貸出し)を行っている企業だ。最近は住宅ローンや個人向けローンも行っている。学生ローンも個人向けローンも既に日本に存在しているサービスだが、SoFiは既存の企業と比較して何が違うのか説明していく。

 

フィンテックビジネスの特徴|SoFiの例

主に使っているものは、ビッグデータとAIだ。つまりSoFiの例で言えば、膨大な個人の与信関係の情報を解析することで、顧客の信用リスクを分析するということだ。また、分析して与信した結果、返済ができたかどうかをチェックし、さらにその与信管理の精度を高める自動学習機能もある。

日本の既存の消費者金融の審査を例にしてみよう。入力項目は…

 

  • 利用目的
  • 運転免許証の有無
  • 家族
  • 居住状況
  • 年収
  • 勤続年数
  • 他社借入

 

日本だと、クレジットヒストリーで事故を起こしたり、無職だったりすると、まず借り入れは不可能だ。しかし、SoFiの場合はアプローチが違う。まず学生ローンの例でいうと、どこの学生かどうかを重視する。日本の学生ローンだと…

 

  • 安定した収入
  • 利用目的
  • 年齢

 

ぐらいしか審査しない。SoFiだと東大や早稲田に通っている学生には、安い利率で大きな信用枠で貸せる可能性がある。またSoFiだと、単純に無職を断るのではなく、無職も他の信用情報によってはビッグデータの解析結果から貸出の可能性を見いだせるかもしれない。

 

フィンテックとは

SoFiの例をまとめると、フィンテックとは、与信のパーソナライズ化であるとまとめることができる。保険についても同じ流れになっていくだろう。

つまり、借りる能力のある人間はたくさんの額を安い利率で借りられるようになり、逆は、借りられなかったり、また利率次第では貸してもらえる流になるだろう。

 

もう一つのフィンテック|ビットコイン、ブロックチェーンによる決済革命

フィンテックにおいて、与信のパーソナライズ化の他にもう一つ考えられるのが、決済手数料が安くなるということだ。これはブロックチェーン技術による恩恵の一つになるのだが、ここも抑えておかなくてはいけない。まずは現在の決済事情について説明する。

今までの電子決済の主役はクレジットカードだった。今もたくさん使われているが、実はこれ店舗側の負担が非常に大きい。4-7パーセントと言われている。次に出てきたのがPaypal。イーロンマスクが作った会社で、デビットカード型の決済カードだ。これの手数料は3.6%程度と言われている。

そして、次に期待されているのが、ビットコインによる決済システムだ。ビットコインの送金手数料は額には関係なく、決済業者の決済システムでも、10-25円程度だ。

1000円以上の買い物だと、ビットコイン決済の方が安い。また、今後PCの演算コストが安くなればさらに手数料は安くなるだろう。

 

与信のパーソナライズ化と決済革命

 

現在のところ、フィンテックにおける技術革新によるビジネスチャンスは上記に説明した2種類。

 

  • 与信のパーソナライズ化
  • 決済革命

 

与信のパーソナライズ化(スコア・レンディング)

今のところ与信関係でAIを利用したパーソナライズ化を目指しているのが、はっきりと外部に出ているのはソフトバンクとみずほのプロジェクトだけだ。

 

参考記事|ソフトバンク流「スマホ消費者金融」の舞台裏

 

残念ながら、UFJ、三井住友はそれぞれ、アコム、プロミスを持っているが、みずほだけは消費者金融を持っていない。持っていればそこが、フィンテック関連銘柄の筆頭になっていただろう。

しかし、みずほに関してはロボット業務などソフトバンクとがっちりタッグを組んでいる。なので、銀行系の株式の枠で考えるなら、みずほはフィンテックで先行していると考えて良い。

 

フィンテック関連銘柄の本命はGMOペイメントゲートウェイ

決済革命分野での注目は、GMOペイメントゲートウェイに決定。

 

GMOペイメントゲートウェイ

この会社、さほど目立っていないかもしれないが物凄い勢いで成長を続けている会社だ。近年は海外でも日本での成功事例を持って進出している。

ビジネスモデルを簡単に説明すると、様々な決済機能(クレジットカードや電子マネー、ビットコインなど)を一つの端末で扱えるようにして、手数料をもらうビジネスだ。

店舗側は、一つずつクレジットカード会社や電子マネー会社と契約する必要がないメリットがある。GMOペイメントゲートウェイは単に手数料にとどまらず、店舗側の集客サービスや送金サービスなどを包括して売上をさらに拡大している。

現在のところ国内でもどんどんシェアを伸ばしている状態だ。

ビットコインの決済システムの可能性は凄いとまつやんも思うが、明日から全部ビットコインで決済というのはさすがに不可能だ。最終的に決済分野でどのようなサービスが店舗も顧客も助かるかといえば、GMOPGのような会社のように選択肢がいくつもあるシステムだろう。

GMOPGの場合は、さらに店舗側のかゆいところに手が届くサービスも付随していっているので、ますます企業間格差が広がっていきそうである。

 

フィンテック関連銘柄一覧

 

ビットコインに関連した銘柄など、対抗のものを含めて一覧にまとめる。保険関連、消費者金融関連でフィンテックを利用する情報が出てくるかもしれないので、チェックが必要だ。

まつやん的には、ライフネット生命保険【7157】あたりは、kddiというバックボーンもあり面白いのではないかと思う。

 

銘柄名 時価総額 コメント
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作成者: まつやん

IT勤務。ゲーム好き。