売上高45億、営利2.28億円と減収減益で着地。現在の時価総額80億円は安いのか?決算内容を分析して、今後の業績の方向性を予想すると共に株価の妥当性を分析する!
まず時価総額80億円に値する、営利規模はいくらなのか?
今のスマホゲーム市場はレッドオーシャンである。ただし、トーセは受託開発の会社だ。ヒットするかどうかに依存するというよりは、開発案件があるかないかが問題である。
小規模会社のスマホゲームの開発案件は減っているが、大規模ゲームメーカーの開発は、さほど減らないだろうというのが現状である。
そのことから考えると、営利5億ぐらいあれば、まあ妥当な株価なのかなとは思う。
トーセが期待されていること
ずばり大手メーカーとの共同開発である。直近ではミクシィとスクエニとタッグを組んだ。実績としては十分である。ただし、ヒットはしなかったが。。。
今後も大規模な会社との協業は期待される。これはコンシュマーで培った、トーセの信用力が成すものである。一定のクオリティを確保でき、人員を抱えているトーセの強みである。
そのことから考えると、現在の営利規模でも、今の時価総額はなんとか保てるのかなとは思う。
トーセの決算内容に迫る
スマホ案件での売り上げの積み上げはできている。中でも運営は安定的なストック収入だ。そこを伸ばせているのは大きな前進だ。
来期以降も、積み上げていけるならば、今期の営利を超えていけるだろう。実際に会社予想も2.7億円と超える予想をしている。
運営売上が主な伸びの要因になってくるが、期待されるのは、協業である。しかし、ここに関しては新しい情報がない。トーセの今後を予想する上で難しくなっている部分だ。
AR、VR案件
世界的に見て、AR、VR案件が注目されていると、決算書内でも触れられている。スマホ市場が飽和状態の中で、新テクノロジー分野で今後大ヒットが生まれる可能性はある。
トーセもこの分野における技術は高めているということを、決算書内で触れることによって示唆している部分があるのではないだろうか?
今のところ、大ヒット作が生まれてはいないが、仮に大ヒット作が生まれた時に、そこにトーセが関わっている可能性があるかどうかは注目しなければいけないだろう。
まとめ
トーセの今後に関して、まずは安定収益があること。つまり運営売上が伸びていること。これは安心材料だ。赤字に転落とか、そういうネガティブなことはおこりにくい体制が築けている。
その中で、協業で大ヒットが出ればと言ったところだが、協業情報に関しては不透明である。
ただし、収益が安定していて、配当もあるので、株価は下がりにくい傾向にあるとは思われる。なので、株価が今より下がっていけば、なおさら買いやすい。またナンピンしやすい。そういう銘柄であることは間違いないだろう。優良な経営体質がそこにはある。