カルロス・ゴーン会長逮捕というビッグニュースが流れてきた。日産の株価への影響を考えてみる。
会社資金の私的流用は不味い
報酬の過少申告もあったようだが、会社資金の私的流用は不味い。株主訴訟にまで発展することはほぼ間違いないだろう。ゴーン氏は多額の報酬をもらっていたが、それだけでは足りなかったようだ。
企業を私物化していたと言われてもしょうがないだろう。また日産自動車のカバナンスにも問題があったと言える。
剛腕、ゴーン氏の次の社長は?
今は分からないが、日産のゴーンは日産の再建に大きく寄与していたことは間違いない。悪口も言われていたが、企業業績だけで見ると、素晴らしい業績を残している。
今後、後任の人事が発表されるだろうが、ゴーン氏以上の手腕が発揮できるかというのが不安材料である。
現在自動車業界は自動運転の荒波に飲まれている。その中で強烈なリーダーシップをとれる人間はいるだろうか?
日産の株価への影響、倒産とかあるの?
PTSは現在のところ3パーセント下げということで、そんなに大きな影響はなさそうだ。もっとも、日産という会社そのものに重要な欠陥があったとは言えないのだから、そうだろう。そういうことで倒産はないだろう。
ただし、ガバナンスが働いていたのかという疑問点は残る。その点も含めて今後対応策が発表されるはずだ。
今のところ、日産自動車の業績そのものには大きく影響を及ぼすことはないだろう。長期的にあるとすればルノーとの関係である。
ルノーとゴーン氏
ルノーは日産の株の43パーセントを握る。親会社とは言い切れる量ではないが、それでも重大な影響を及ぼす。そのルノーとの関係、ゴーン氏がまとめていた。
だからこそ、今後ルノーとの関係がどうなるか?また、ルノーからゴーン氏は送られてきたようなものだ。
ルノー側への日産からの攻撃もあるかもしれない。場合によっては独立なんてことも?そもそもルノーにはフランス政府の介入がある。ルノーの大株主にフランス政府がいるからだ。15パーセント保有している。
いずれにしろ新社長の発表が待たれる
今後の経営戦略について大きく変わる可能性は十分にある。ゴーン氏は曲がりなりにも経営者としては一流だった。そのような中で次のリーダーにも能力が求められる。
ただし、能力のある経営者というものはそう多くはいない。
だからこそ、経営者リスクというものは今後日産にはつきまとうだろう。ただ、ゴーン氏も日産を一人で切り盛りしているわけではない。大抵ナンバー2というものは育っている。
2代目は割とやれるものだ。3代目になると微妙だが。
そこは米アップルなんかも参考になるのではないだろうか?