PER(株価収益率)の指標は財務諸表から役立てなければ意味がない!割安株を探せ!

 

えーっとですね。これからですね。PERについて解説していきたいと思います。

PERと言うのはですね、株式投資におけるその会社の割安性収益力を表すものです。
で、式ににすると以下のようになります。

 

PER=株価÷EPS(1株あたりの稼ぎ力)

PER=時価総額÷純利益

 

どちらでも良いです。下の方が分かりやすいかな?

 

もっとわかりやすく言うとですね。例えばPERが10倍であれば10年間でその会社の時価総額を稼ぎ出すことができる。そのような指標になっています。じゃあそのPERと言うものがストレートに使えるものなのかどうかというとそれもちょっと違うんですね。

 

具体的にどういうことかと申しますとPERは確かに利益を稼ぐ力ではあるんですが、その利益と言うのはですね、投資に回される可能性があると、そしてその投資に回されたものは費用ではなく、資産として計上されてしまうわけなんですね。

 

ですので、その資産も収益と言うことになってしまう。で、現金がですよ、全部現金として積み上がっていくならばそれは確かにですね、そのPERという指標が完全に役に立つということになります。しかしですね、実際は儲けたお金で工場を建てたりするわけです。

 

その例で、例えば工場立てたりしなければならないと言うとですね、現金がですね工場に化ける。で、その工場が順調に稼働すればいいんですけども、途中でですね、いらなくなってしまう。その場合は工場への投資が全く無駄になってしまった。そうするとですね、PERと言う指標が前役に立たなくなってしまう。

 

PERという指標が役に立たなくになってたたなくなってしまう場合、今回で言えば工場が役立たずになってしまうケース。これをですね何とかしなければならない。そのためには利益を出すっていうのは大事なんですが、まぁ結局出た利益を再投資する際にその工場がきちんと稼働してその投資した分も現金を生み出せるかについて。

 

保有している資産の将来性を吟味できないと、PERと言う役に立たないものになってしまいます。そこらへんが難しいですがじゃあ実際に私がどのようにして、PERと資産評価、デューデリジェンスを行っているかについて解説していきたいと思います。

 

財務諸表にある資産とPERを整合させる

 

固定資産の少ない会社はPER分析が通用しやすい

 

ではですね、ここから実際のPERの使い方について説明していきたいと思います。基本的には財務の読みやすい会社と言うのがいいと思います。ここで言う財務の読みやすい会社と言うのはどういう会社かと申しますと固定資産が少ない会社です。

基本的に流動資産というのは現金化しやすいものあるいは現金を金ですので、ここら辺は分かりやすいと思います。ただし、流動資産の中にもですね、換金性の低いものというのはまぁたまにございますので注意していかなければならない。しかし、滅多にないですね。

一方、固定資産なんですが、注意が必要なのはのれん、後は工場、開発費、貸付金ですね。全部に気をつけてかないといけませんが、特に企業買収特に特に成功率がですね、そんなに高くない。失敗することの方が多い。

失敗すると減損と言う形ですね、純利益が減っていく。企業買収はインパクトはありますが、あまり成功するものではないと考えて良いと思います。

 

営業利益は良いのに、純利益がマイナスだったり、低い会社

 

後はちょっと、PERとですね、話が逸脱するんですが、営業利益はいいのに純利益が良くマイナスになる会社。これにはですね、まぁ注意しなければなりません。例えば、ゲームを制作する会社なんですけども、ゲームの制作費用をですね、固定資産の無形固定資産に計上する。そんな会計処理を行っている会社がございます。合法ではあるんですけども。

 

ゲームをリリースして、売上がたてばいいですが、売れないと、減損する形にして純利益が増減っていく。このような会計処理をする会社は、営業利益の見た目はいいんですけども、売れない場合は減損処理をする。そしてゲームなんかは、売れればいいですけど、売れないケースも多い。なので、減損で純利益が減っていく。売れるか売れないかはよくわからない世界ですので。

 

本来ですね、費用計上してもいいんです。開発費というものは。その開発費を資産計上することで、本来マイナスでも良い営業利益がプラスになる。PERで考えると実際のですね、実力よりも見栄えが良くなっている。こういう会社、特に、ゲームの親無形固定資産をたくさん積むような会社ですね。要注意です。

 

実力が過小評価されている会社。PERが実際より見栄えしない会社

 

逆にそのゲームの製作費を費用計上すると、営業利益の見栄えは悪いんです。見栄えあまり良くないんですけども、実際の実力はある。こういう会社ですね過小評価されがちですが、財務も良いことが多いので、安心して買いやすいです。

また何か材料ですねあったときに、株価は伸びやすい。

安心して投資できる形の会社になります。一方でですね、開発費で営業利益の芽生えは悪くなるので、人気が出にくいと言う面もあります。株価見直しの可能性もあるんですけど、そこら辺ですその時々で判断していくというのは良いでしょう。

 

PERと空売り

 

非常に悲しいことではあるんですが、株価というのはですね、大口のプレイヤーが決めてしまうという側面があります。株板に出ている買い注文、売り注文はですね、アルゴリズム取引が割と中心なんです。アルゴリズム取引とは機関投資家によるプログラミングされた機械的な取引のことです。コンピューターのAI取引と言ってもいいでしょう。金融工学の分野では、AIなんて10年以上前から当たり前なんです。

 

大口のプレイヤー、機関投資家、投資銀行ですとかそういうもんが、株板を作っているんです。今ですねほんと、高速取引の時代です。例えば薄い株板で少し買いあがる形で注文すると、普通はその分空白になるはずなんですが、実際にやるとその空白に株板が並ぶんですよ。

 

いっぺんに株板にある注文をまとめて買った直後にすぐ隙間に買い注文、売り注文が並びます。これはもう、人間業ではありえません。機械的な高速取引なんです。人がやってるとはちょっと思えないような動きなんですよ。

 

株に流動性を与えるという意味では、確かにいいことということなのかもしんないんですけども結局ね、機関投資家のアルゴリズム取引がですね基本的に、株価に大きな影響を及ぼしている証拠でもあります。

 

機関投資家は、お金を儲けなきゃいけない。その場合に何を考えるかと言うと、誰から金を巻き上げるのかって言うと、個人投資家から巻き上げるのです。

その場合に値動きが考えられるかって言いますと、個人投資家をはめこむような、値動きにする必要があります。

 

個人投資家の好きな株、銘柄は割安、成長性がある、話題性があるといった株です。その割安な株に信用取引で立ち向かってしまう。

将来性があったりとか割安だったりする株の値段が下がってくるともっと割安でお買い得になるわけですから、さらに買い増してレバレッジをかけてしまう。そういう、人間の心理を狙ってる。人間やっぱり今お買い得って言葉に弱いですから。

 

お買い得だと思わせといてさらに下げていくと、もうお買い得とか関係なくなってくるんですよね。パワープレイでどんどん株を売るとは買い手がいなければどんどん下がっていくわけです。

基本的に今買い上がりというのですね、個人投資家はしない。割安で購入したがりますから、どんどん下がる。

 

長いこと買い値より下がった状態になると気も滅入ります。怖くなってきますし、信用取引を使っているとロスカットで強制決済になります。もっと下がるんじゃないかという恐怖で、どんどんですね、売りが出てきたりします。

 

こういうケースが多々見られます。業績が良くてPERが割安である場合だとしても、いつまでも売上が好調であるとも限りません。そうすると、株価は下げてるうちに業績も下がってくる場合もある。こういう場合もあるんですよ。そうなるとですね、今度はですよ本当に割安かもなくなってきます。

 

もう絶望しかないですね、このあたりでですね、売っていた株、空売りをですね買戻してくる。こういうですね、えげつない方法を機関投資家は空売りで行っているのを何度も見ます。

一方でですね、すべて失望したところで割安感が逆にあまりなくなったところですね、今度は買いあがってきたりもします。決算が悪くなって、一見買いにくそうなんですけど、空売りしていることで、株価もある程度その時点で織り込んでいます。

 

なので、そこでですね、何か材料が出たりすると、買いあがっていきます。決算が期待できなさそうなので、個人投資家は慎重になるんですよ。あんまり割安じゃない株買ってもちょっと不安じゃないですか?

ですけどね、まあそういう時って逆に個人投資家が空売りしたりするんですね。そういう心理を逆手にとって、鬼のように買いあがって個人投資家を食い物にするというケースもございます。

 

そういう意味では、PERというのはですね。PER30倍でもいいし、10倍でもいいし、5倍でもいい。ほんとにね何と言うかね、そういう性格もあるんですよね。

結局は大口の機関投資家が株価を決めるという側面もあります。だからといってね、でもあてにならないわけでもないんですよ。例えばPERが安くて配当がですね、ちゃんと出るような会社ですとやはりね、それなりに株価も安定してきます。

 

株主還元をちゃんとしてるかというのはまぁ大事ですよね。業績がですね、今後どんどん伸びていくと株主還元の原資が増えますから。業績も大事です。

個人投資家が諦めたような時が反転するチャンスというのもあると思います。

 

PERが赤字の場合はどうなるの?

 

赤字の場合はですね、PERはつかないということになります。ハイフンみたいな感じで表現されることが多いです。計算式を思い出してほしいのですが、時価総額÷純利益ですので1株利益がマイナスになった場合はPERもマイナスになりそうですけども、ハイフンで表現されます。測定不能みたいな感じです。

 

PERはあてにならないんじゃないか?

よくですね、PERはあてにならないんじゃないか意味がないんじゃないかと言うご意見いただきます。その件に関してはですね、あの先程の説明の通り部分部分で個別にですね、PERの弱点、つまり、固定資産が減損するリスクがあるかどうか判断しながらやっていけばですね、十分に役に立つ指標であると言うことが言えると思います。

 

PERが何倍になれば売ればいいのか?

PERについてですね、何倍ぐらいなったら売ればいいかという、ご質問ですね。これははっきり言ってその時の相場次第ということになります。まぁしかしですね、1つの目安としてはPER30倍これはですねまぁ考えていてもいいのかなと思います。勢いのある場合30倍はいけるんじゃないかなあって。例えばですよ、PER10倍の会社だとしたら30倍だと株価3倍ですから、結構儲かると思います。

もう一つはPERではないんですが、時価総額2000億。これが壁になるケースは多いです。秋元康銘柄のブランジスタ、初期モンストのミクシィでも壁になりました。

思惑の壁は時価総額2000億と覚えておきましょう。

 

PERって益回りのことなの?

 

正解なんですが、本当に現金が増えているのかとかそういう観点が大事ですね。と言うものはですよ、結局現金が増えないと配当もできないわけですから。そういう意味で設備投資ばかりやっていては手元に現金が残りません。設備投資が必要なくて、キャッシュがたくさん入ってくる、そういう事業が、理想的ですよ。だからどんなにですよそのPERの値が良くても設備投資をどんどんしなきゃいけなくて手元に現金が残らないような会社ですとほんとにPERと言う指標があてにならないものになってしまう場合もあります。

 

PER100倍の会社があるけどなんなの?なぜなの?

まぁいくつか理由があるんですけども、例えばですよ、LINEアプリのような社会インフラアプリ、社会インフラ持っているような会社ですと収益化が今後見込まれると言うことでPERが100倍になることもあります。またですねその会社が独自の技術ですとか他に競合がいなくて、将来性がある事業を行っていますとPER100倍とか行くケースもあります。サイバーダインとかね、ユーグレナとかそんな感じですね。

 

PERで判断する買い時

私はですねPER10倍を1つの目安に考えています。PERがですねその10倍以下になると言うのは今後ですね確実にその会社の利益が減っていくような状況なんですね。逆に今、PER10倍以下なのに今後成長が見込まれるような企業。本当にですね、お買い得なんじゃないかなあって思います。そういう株はなかなかないんですけども、ハマればですねほんとに下がりづらいですし、上がった時は株価見直しも含めて相当大きく利益、値幅がとれる。

 

まとめ

まとめますと結局ですね、のれん、企業買収ののれんと開発費を無形固定資産に計上するかどうか。この辺がですね重要です。結局のところ、どちらも会社にある現金を企業買収だったり、開発だったり投資してるんですよね。

将来収益上がるだろうと言うことで資産計上されているんですが、費用になってもおかしくなくないんですよね。だって現金を使ってなくなっているわけですから。なのに資産に計上している。合法ではありますけども。

売れそうな商品とかならいいですよ、資産計上しても。でも、開発費って売れないですから。誰も買ってくれません。のれんも会社が傾けば価値はなくなります。

換金性のある資産かどうかという発想を大事にしてください。

 

作成者: まつやん

IT勤務。ゲーム好き。